自然の中には教材がいっぱい!!

先日、思い立って熊本にある

「立田山自然公園」に行きました。

熊本で生まれ育った、ネイティブ熊本人なのに、なんとまだ一度も中に入ったことがなく

どんどん歩き進むと、それはトトロの森のようで…

こつん!と頭にドングリなんか落ちてきたりして。

うわー、何十年ぶりだろ。

こんな探検するようなワクワク感!!

ね、ね!

鳥のさえずり、枯れ葉がカサカサと落ちる音…

「あー、子供達を連れてきたい!!」

やっぱりこう思ってしまいます。


もう6年前になるんですね〜

私は当時、インターナショナルスクールを経営しながら子供に英語を教えていましたが

子ども達の生活に少し不安を感じるようになっていました。

幼稚園の年中、年長くらいになると

もう習い事なども増えてきて

多い子は毎日のように、〇〇教室、スイミング、もちろん英語…

忙しいお父さんお母さんとゆっくり食事も取る時間がない子もいました。

しかしあるとき、英語の簡単な質問をしたときに、その子が答えられなくて

叱ったわけでもないのに、泣きじゃくって、息が荒くなって

「大丈夫、間違ってもいいんだから」となだめましたが、なかなか泣き止まなくて

なんなのでしょう、

ずっとずっと緊張する場所を転々として、

いっぱいいっぱいになっていたのではないかなと

とても心配になったんです。

そんな心配を抱えていたある日、なんとなくテレビを見ていると

「森の幼稚園」というタイトルで、70くらいの園長先生が、長野かどこかでしたが、山の中で、それこそ園舎もないところで

子供達を集め、木の枝にブランコを作り

朝のお集まりはみんな木の切り株などに座って

歌を歌って、先生から絵本を読んでもらって

あとはとにかく…一日中遊ぶ、遊ぶ!!

お昼近くなったら、みんなで木切れを集め

火をおこしてなんと鍋でご飯を炊き

森の中を走り回り、

もちろんおもちゃなんかないから、葉っぱや木の実なので遊びます。

子供は何もないところでも遊びを作り出す天才!!

そして疲れたらゴザを敷いて寝たり

そう、

遊ぶ。食べる。寝る。

といった、子供の三大お仕事?だけなんですね。

でも、思い切り走り回って、遊んで、お腹すいてご飯をかきこむと、

子供達のほっぺがみるみるバラ色に変わっていくんです。

なんて、なんて生き生きしてるんだろう!

それをじーっと見ていて私は思いました。

「負けたな」

こんなの、できるわけない。

勝手に決めてしまったんです。

でも、数ヶ月たっても、何故だかその光景が頭にこびりついて

よく状況も分からず

「森の幼稚園」の一泊2日研修に申し込んでしまいました。

生まれて初めて寝袋で雑魚寝。
体が痛くて仕方なかった笑笑

講義ではいろんな園の取り組みやら、問題点やら、非常にシリアスな話もありましたが

その後外に出されて

大の大人が集まって、森の中を走り回る!笑笑

「秘密基地を作るぞー!!」って木切れを組み合わせて小さな隠れ家を作ったり

棒で作った人間、「棒人間を探そう!!」なんてことを真剣にやったり

それはそれは、自分が解放された瞬間でした。

夜は生まれて初めて寝袋で畳の上に雑魚寝というハードさでしたが、夜中まで話をすることができて

東日本大地震を経験された人などもいらして、涙ながらに経験談を語ったり

私みたいにいい加減な気持ちではなく、真剣に子供の未来を考えて来てらっしゃる方々の熱い思いを聞くことができました。

この研修がキッカケで、森の幼稚園の発祥の地、北欧デンマークに単身で飛んでいくことになるのですが、またこの話は別の機会にと言うことにして

先日の山の探索がまたこの「森の幼稚園」の研修を思い出させてくれて

秋の澄んだ空気

枯れ葉を踏む、カシャカシャとした音

柔らかい陽の光

コロナでしばらく忘れていた風景ですね。

そして、私がインターナショナルスクール経営時代にもやっていた

「経験を英語で学ぶ」ことをまたできないかなーと思ってます。

例えば、

枯れ葉を踏む音は「crunch, cranch」

ドングリはacornだね。たくさんあるからacornsだね。

じゃあacornsを数えましょ!

….色んな会話やレッスンが繰り広げられます。

葉っぱの色が変わるのはどうして?というレッスンもやりましたね〜

子供達しばらく落ち葉を家に持って帰って大変だったとか笑笑

落ち葉を集めてシャワーのようにして遊んでいる様は、もうなんとも言えず可愛らしい!!

ね、算数、体育、アート…何にでもなるんですよ!!

テキストやデバイスを使うレッスンももちろんいいと思います。

でも、「これが答え。これは間違い」と分けられることのない事がたくさんあるんだと

あの日間違って泣いていたあの子に、もう一度教えてあげたいなと

枯れ葉をサクサクと踏みしめながら思いました。

私のレッスン←レッスンというのもあまり好きではありませんが  は手間や時間がかかってしまい、効率が良くないかもしれないけど

英語うんぬんの前に

子供達が心から笑える

自信をもって話ができる

そういう場でありたいなと常々思います。

うるさくて、面倒臭くて、大変な時期だけど

もう二度と来ない子供が子供でいられる時期に

たくさんの経験をさせてあげたい。

この気持ちはずっと変わらないかなと。

変わらなくていいと、勝手に思ったりしてます笑笑

Rie Lily Yonehara

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